前書き
クルマでの長距離移動が多いので、Bluetooth接続のハンズフリーイヤホンを購入しました。
小型で軽い割に、バッテリーが持つのでいい買い物をしたと思っていましたが、通話相手からよく「声が小さい」といわれるので、思い切ってマイクにアンプを押し込んでみました。
アンプを入れるスペース
アンプを入れることのできるスペースは、ほとんどありません。
厚さは2mm程度に抑えないともとのケースには収まりそうにありません。
ここでは、小型化&低消費電力を目指してOPアンプは使用せず、TR1段のエミッタ接地増幅回路を組みました。
アンプの回路
回路図を以下に示します。
回路の動作
よく目にする回路です。この回路のポイントはエミッタに挿入してあるR4の抵抗値です。
この抵抗値によって、アンプの増幅率が決定します。
参考に、抵抗値に対するゲインを一覧にします。シュミレータで求めたゲインなので、実機とは多少誤差が出る可能性があります。
この記事を参考に製作する方は、持っているハンズフリーイヤホンに最適な抵抗値をカット&トライで決定してください。
R4抵抗値 | ゲイン |
0Ω | 38dB |
10Ω | 36dB |
100Ω | 28dB |
360Ω | 20dB |
470Ω | 18dB |
680Ω | 15db |
1kΩ | 12dB |
2kΩ | 6dB |
あまりゲインを多く取ると、会話が歪みます。
おすすめは20dB前後です。しかし、ものによってはAGC(Auto Gain Control)回路が入っている可能性があり、アンプの効果が出ない場合もあります。
そのようなハンズフリーイヤホンは改造できませんのでご了承ください。
製作例
スペースがあまり取れないので、基板は起こさず空中配線しています。
事前に回路の電源である3.3VとGNDをどこから引き出せるか、テスタなどで確認しておいてください。
私は1/8Wの抵抗器を使用しましたが、手持ちの1608サイズの抵抗器が無かっただけで、1608サイズの抵抗器であれば更に余裕を持って改造できると思います。
正直、1/8W抵抗器を使って改造するのは、スペースが足りなくてしんどいです。
素直に1608サイズの抵抗器を用意したほうがいいでしょう。
使用テスト
改造が終了したら、配線の短絡などをよく確認したうえで、ケースを元通りに閉めます。
Bluetoothでリンクし、実際に通話して使用感を試してみてください。
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