AC・DCクランプメータ

AC/DC電流を測るためには、通常シャント抵抗などを挿入し両端電圧を計測するか、単純にテスタの電流プローブを回路と直列接続する。
しかし、回路を切断しなくては電流が計測できないことと、大電流の計測では電力損失が大きく、放熱や接続で頭を悩ます。

こんなデメリットを解消できるクランプメータを格安で入手したので紹介してみよう。

クランプメータとは

クランプメータとは、カニのはさみのような「クランプ」が付いた、小型のテスターのようなもの。

このクランプに電線を通し、電流を流すとその電流値を計測し表示する。
安価なクランプメータは、トランスと同じ電磁誘導にて電流計測するが、そのタイプはAC電流しか計測できないためDC電流は測れない。ちょっと高価なクランプメータは、磁束に反応するホールセンサを組み込み、AC・DC電流両方を計測可能にしたものがある。

UNI-T UT210E

今回はeBayでクランプメータを購入した。価格は3,000円ちょっと。頻繁に価格は変動するよう。
このクランプメータはAC・DC電流両方を計測可能。

外観

モノはエアキャップに包まれ、特定記録付きで配送された。
早速開封し、外観のチェック。珍しく箱は無傷でボコられた跡もなし。
箱を開けるとUNI-Tのいつものポーチが出てくる。これ案外便利。
ポーチの中には本体・測定プローブ・取説・保証書が入っている。取説は英語表記。

オフセット

電源ONし、電流2AレンジでDC計測に切り替えると、測定電流ゼロでも「0.314」Aと表示された。
(AC・DC切り替えは「SELECT」の青ボタン)

DC電流20Aレンジでは「00.30」A。

DC電流200Aレンジでは「000.2」A。

どのレンジもおおよそ300mA程度のオフセットをもって表示される。
安価なものはどうしてもホール素子の温度特性が良くないので、出荷前に調整してもオフセットが出てしまうのが難点。
しかしこのクランプメーターにはREL機能が付いている(「ZERO」のグレーボタン)ため、相対的にオフセットを打ち消して計測できる。

以下は「ZERO」ボタンを押したところ。

この通り、表示はほぼゼロとなり。オフセットは除去される。

便利機能

このクランプメータは、クランプ部の先端をAC100Vの活線に近づけると反応する機能がある。
配線の電圧は測定できないが、活線状態か否かを判断することができる。

このモードは「NCV」にレンジを合わせる。活線の電圧が高いほど、表示のバーと音で知らせてくれる。

使い方

電源ON(OFF以外のレンジ)すると、電圧・電流計測は「AC計測」となっているため、DC計測の場合は「SELECT(青)」ボタンを押し、モードを切り替える。また、DC電流計測ではオフセット除去のため「ZERO(グレー)」ボタンを押し、オフセットを除去しておく。
電流計測は、クランプで配線を一本挟む。AC・DCとも2本の線を挟むと、磁束の打ち消しあいが発生し電流は計測できない。

また、DC電流計測ではクランプ上面から下面へ電流が流れたときに「+」方向を表示されるため、どの向きに電流が流れるかをあらかじめ確認してからクランプする。

DC電流2Aレンジにて1A定電流を流したところ。

DC電流20Aレンジにて4A定電流を流したところ。

DC電流200Aレンジにて4A定電流を流したところ。

おおよそどのレンジでも正しく値は測定できている。内部のホール素子の直線性は良さそうである。

最後に

このクランプメーターは、かれこれ2017年9月頃から入手を開始していた。eBayには2,500円程度から出品されていたが、購入しても勝手にキャンセルされたり、いまだに未着だったりしている。
あきらめてeBayで3,500円のものを注文すると、2週間程度で手元に届いた。
未着などは一定期間経過後、異議申し立てし返金要求できるので、一方的に損することはないが、英語やり取りで手間がかかるため、素直に3,500円で買っておけばよかった。

価格に対し、使ってみた感想は「とても良い」。日本国内ではDC電流計測の時点でウン万円確定なので、それを考えるとリーズナブル。

UT210Eを買う前に、UT204を購入したが、これは40Aと400Aのレンジであり微小電流が計測できなかった。電子工作レベルでは、多少値が上がるがUT210Eが使いやすい。
この価格でもTrueRMSなので、AC電圧・電流でも正確に計測できる。


「AC・DCクランプメータ」への4件のフィードバック

  1. お邪魔します。
    こちらのクランプメータの購入を考えているのですが最大値・最小値のオートホールド機能は付いていましたか?
    写真によっては青いボタン所にmax/minと記載があるのですがこちらのには無いようなのですがいかがでしょうか?

    1. ito 様
      コメントありがとうございます。
      max/minのオートホールド機能はありません。
      青のボタンは、電圧/電流レンジではAC/DC切り替え、抵抗レンジでは導通チェック/ダイオードチェック/キャパシタンス計測の切り替えボタンとして機能が割り当てられております。

      本文でも書いておりますが、DC電流計測においてはオフセット電流が大きいため、精密な計測には向きません。値段なりということでご注意ください。

      1. 返信ありがとうございます。

        青ボタンの件理解しました。
        素人の趣味程度にしか使わないので
        この程度のオフセットも問題ないと思います。

        白いモフモフのお手伝いさんからなにか妨害するものが出ていたりしてw

        1. ito 様
          私も趣味使用目的ですので、割り切って使う分には良いです。
          実は内部のポテンショメータで、ゲインの調整などもできるので、そこそこの確度の電流源があれば自分で校正もできてしまいます。
          でも、オフセット調整のポテンショメータはないんですよね・・・。

          白モフは毛をそこら中にばらまいているので、そういう意味では妨害されていますね~(笑)
          私が電子工作しているときは、膝の上を陣取って「安全確認」担当です。

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