充電器「BQ-390」のインジケータ追加改造

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前書き

Panasonicの充電器「BQ-390」は、単3・単4の充電池を1本ずつ、最大でそれぞれ2本・4本充電できる。
1本ずつの充電制御なので、直列充電で起こりがちな過充電が起きにくいので、充電池の寿命は延びる。電池の製造上や特性の違いからくる容量差を気にせず使えるからだ。

しかし、1つ不便なのは、すべての充電池の充電が終わるまで、充電完了が分からないということだ。1本ずつの充電であるため、充電が完了した充電池は、別の充電池の充電池が終わるまで、トリクル充電で待機している。
急いで電池を使いたいときに、いささか不便を感じる。

この「BQ-390」の後継は、電池1本ずつに充電状態を表示するインジケータがついていて、充電状態を確認できる。そこで、このインジケータをまねてみることにした。

回路構成

「BQ-390」は、充電池1本に対し1つのトランジスタがあり、そのトランジスタで充電池を切り替えることで充電を行っている・・・ということが、パターンを追いかけて読み取れた。
この信号を横取りし、トランジスタで電流増幅をしてLEDを点灯させる回路とする。
充電制御ICは、マイコンなのは間違いないと思われるが、IOポートの出力電流特性などが不明である。
そのためLED直接ドライブはリスクがあると判断し、LEDをドライブするトランジスタを追加している。

改造

まずは、ケースにLEDを取り付ける。充電池に対応する箇所にΦ3.0の穴をあけ、Φ3.0の赤色LEDを挿入した。
DSC_6205
そこに合わせてチップNPNトランジスタと、ベース電流制限抵抗10kΩを空中配線した。
LEDのアノードは集合させ、330Ωの電流制限抵抗を接続した。
4つのLEDは、常にどれか1つしか点灯しないことが、充電中のICの挙動から分かっている。よって狭い筐体内なので抵抗を1つに手抜き省略した。
部品と配線をホットボンドで固定する。
DSC_6207
配線はテフロン線を長めにはんだ付けし、制御基板に合わせて後でカットしよう。

制御基板とコンセントプラグを戻す。
DSC_6209
そして、テフロン線を充電制御ICに接続する。
テフロン線が外れないよう、ホットボンドで制御基板に固定する。

以下が、充電制御ICへの接続箇所の拡大である。
DSC_6209

使用感

当初感じていた不便さは、すっきり解消できた。
また、インジケータLEDの点滅状態で、どの充電池が充電されているかが分かるので、なんだかおもしろい。
「こんな制御で充電しているんだ!」という、新たな発見があった。

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